3・表面結露は低温室で発生しやすい一般に室内外の温度差が大きいと結露しやすいと思われ、断熱付加工事をする計画をされることが多いが、それよりも部屋の温度が低くて相対湿度が高いことによる影響の方が大きい。
絶対湿度が同じ場合には室温が高いほど相対湿度が低くなり、同時に室内の表面温度も高くなるため結露は発生しにくい。
これを間違えて室温を低くすると外気との温度差がすくなくなるので結露がしなくなると考え、わざわざ低い室温で生活する人がいるがこれは間違いである。
今回調査した12/13のLDの場合は温度19℃相対湿度65%という空気は9g/1m3の水蒸気を保有しているが、この空気が10℃になると95%という露点温度に達する非常に湿った空気になってしまう。
(解決策)そのためには暖房機の使用が必要である。4・夜間、暖房が止まってから結露する暖房されている部屋では表面結露はほとんど発生しないと考えてよい。住宅の場合は日中炊事やその他の水蒸気の発生が加わるので平均20〜25℃で60%くらいの状態になっているものが夜間になると温度だけが降下して、低温で高い相対湿度を示すようになり結露がしやすくなる。
間欠暖房で夜は暖房を止める生活をする場合は、暖房を止める就寝時には室内の水蒸気をできるだけ外気に排出しておく必要がある。
室温が降下した場合それに応じて室内の水蒸気も減少しなければ結露防止することは難しい。
24時間換気によって水蒸気を排出されるとか、就寝前に数分間窓を開けて外気を取り入れる工夫が必要である。
(解決策)■強制的に(第三種)24時間換気システムを設置する。5・冬の空気を取り入れる。冬の空気は湿った空気(相対湿度の高い空気)であっても水蒸気の量は少ない。
絶対湿度でいうと、北海道では2g/m3前後、本州では4g/m3前後であこの空気を部屋の中に取り入れて暖めると非常に乾いた空気となる。
例えば3g/m3の空気を10℃に暖めれば32%の相対湿度の空気になり、20℃に暖めれば17%の空気になる。
したがって冬の外気を積極的に取り入れて、室内の空気に混入すれば結露防止に非常に効果がある。
(解決策)LD,南側和室、北側和室に吸気口を設置して外気を取り入れる。6・水蒸気は建物内に分散される。建物の何処かで水蒸気が発生すると、外に向うだけでなく、建物の内部に拡散される。炊事、風呂、人体から発する水蒸気は非暖房室に向って拡散されていく。
水蒸気は10万分の4mmと極微小粒子であるから、部屋を閉め切っていても扉の隙間や壁材料の透湿によって他の部屋に流れてしまう。
RC造りの場合は材料の透湿抵抗が非常に大きく、外気に水蒸気を透過放出しないので建物内で平均化する。
したがってできるだけ水蒸気の発生源場所で排気することが結露防止に非常に大切である。
(解決策)LD,ユニットバス、トイレ、玄関に排気口を設け24時間換気をする。7・非暖房室(北側和室6帖)の結露を防ぐ。暖房の影響がないと部屋の温度は外気と同じになると思われやすいが、暖房がなくても決して外気と同じ温度にはならない。
その部屋の断熱性や熱容量に応じて独自の変動をする。
したがってRC造りの場合は部屋の最低温度は外気の最低温度と同じになるのではなくてその日の外気の平均温度より1〜2℃下回ったより降下はしない。
一般に暖房室は温度が低いのに10℃前後で85%以上になっていることが多い。
したがって断熱材を付加することと、合わせて換気口を設けて外気を流入させて室内湿度の軽減を図ることが重要となる。
北側に穴を開けると、気流は北風の影響を受けて。
南方向に流れるので大きい換気量が得られる。
(解決策)暖房機の使用と級気口を設置する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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8・押入れの結露を防ぐ。押入れは非暖房室の中でも最も悪いところである。
容積が小さく外壁に接しているので外気の温度変動にすぐ反応して温度降下早い。
本物件は外壁に接せず隣室に当たるが居住者がいないため外気より3℃くらい低い温度で推移していると思われる。
したがって現状の押入れも結露の発生が見受けられる。
これだけでも結露しやすいのに衣類、布団等が収納されるためその断熱効果が大きく作用して隣室の壁の温度は外気にますます近づいてしまう。
その上押入れの収納されたものに空気の循環を妨げられるため温度は上昇しないこととなってしまう。
これに対してLD,ユニットバス、トイレの水蒸気は押入れの隙間を通って流入して押し入れないに拡散される。
そのため他室より壁面の温度が低くなり、水蒸気量は多いという形になって結露が最も発生しやすくなる。
(改善策)襖の上下にスリットを作り壁と床面スノコを敷いて空気の流入を促進させる工夫が必要である。9・玄関の結露は扉(扉枠)に集中するRC造りの玄関扉枠のほとんどが断熱されていないものが使用されている。
扉本体は最近では断熱性の高いものが作られるようになったが枠自体は折り曲げ加工されモルタルを詰めた状態で施工される。
そのため外気に大きく左右されるので温度が低い玄関内ではすぐ結露として現われ水滴となってしまう。
(解決策)扉本体枠とも木製扉にするのが望ましいが防火の関係で金属製にする場合は中空層に十分な断熱材を入れることが望ましい。また外部側に木枠でカバーを考えてもよい。ただ完全には結露を防止することは難しい。10・二重サッシでの結露を防止する。窓のガラスを単板で作ると、室内側の表面温度は他の部位の比較して極端に温度が低くなる。例えば断熱材を入れないRC壁と比較しても低くなる。
室温が20℃で外気が0℃とした場合内側のガラスの表面温度を求めてみると、7.01℃であるのに対してRC内壁は11.3℃となる。このため室内空気の相対湿度が43%になるとガラス面には結露が生じる。
これに対してRC内壁面は57%にならないと結露が生じない。
もし、RCの壁面に25mm程度の断熱材(熱伝導率0.03Kcal/mh℃)を付加するとその表面温度は17.8℃になるので87%が露点温度となる。
このように単版のガラスは室内側の表面温度が低すぎて、最も早く結露が生じる。
ガラスは熱伝導率が大きいので5mmであろうと10mmであろうと、厚みで結露の発生が変化することはない。
さらにガラスの表面温度が低いと、それに触れている空気が冷却されて密度が大きくなり、下降気流が促進されると同時にガラスに触れている空気温度が他の空気より低くなる。
そのため当然ながらガラスの表面温度がより低くなり結露が促進されることになる。
アルミ枠部分はガラスと同じく極端に温度が低くなる。
アルミは木材の120倍の熱を通す材料であるから、強い冷熱橋を作ってしまう。
ガラスも結露に対してはペアガラスが有利である。
ペアガラス内の密閉空気層の熱抵抗で、室内側の表面温度は前記の条件では、12.9℃となり、単板ガラスの時は7.01℃であるから、かなり温度を上昇させることができる。
そのため相対湿度が64%になるまで結露は生じない。
二重サッシの場合もガラスの室内側の表面温度は、ガラスどうしの間に生じる空気層で断熱されて上昇する。
その温度はペアガラスの場合と大差ないのであるが、注意しなければならないのは、密閉空気層でないことである。
そのため室内空気からの漏気があり、水蒸気が外窓と内窓との間に浸入し、外窓のガラス面で結露してしまうことになる。
基本的な理屈を考えると、外の窓の透湿抵抗が内窓より大きいということが問違いなのであり、理論だけでいうと、内窓の透湿抵抗のほうが大きくなくてはならないのである。
しかし実際には風雨に対抗するために外窓ほうがはるかに密閉性能が強固につくられる。
二重窓の場合は外窓と内窓の間に生じる結露は解消することができないと考えなければならない。
したがって、今回の調査物件についていえば、内側のサッシはプラスチックで熱伝導率が小さいため結露防止には適しているが、気密性の高い内窓でなければ室内で発生した水蒸気が隙間から外窓と内窓の中空層に流入して、外窓及びアルミサッシ枠で露点温度に達し結露の発生となる。
(解決策)1・プラスチック枠と木枠との間をシーリングして隙間をなくする。2・障子に最低気密性が保てる工夫をして障子と障子の隙間をなくする。3・室内側のガラスを単板からペアガラスに交換する。ただし、居住者が内窓を開けたとき室内側の相対湿度が高かった場合はその水蒸気が中空層に閉じ込められることになり、いずれ露点温度に達し外窓は結露に悩まされることになる。11・メータBOX周りの問題点本来メーターBOX扉は単版の鋼板で作られているため居室と同等の環境に扱わないでパイプシャフトに設置して外部側として考えるのが一般的であるが今回の物件は居室側の扉として扱っているため断熱性が低い扉は内部側で表面結露を発生させている。
扉自体が玄関扉の枠材と同様な環境に置かれているため結露を助長させている。
(解決策)メーターBOXは外部と考えて北側トイレの片面の壁、天井を断熱強化する必要がある。****「まとめ」****■結露対策のための施工■1・玄関のスチール枠には断熱補強でウレタンを注入する。
2・玄関のポストは気密が低いので気密処理を施する。
3・全ての窓の内部側はペアガラスに交換する。
4・全ての窓の内部側の周囲は気密を高めるためにシーリング処理をする。
5・北側の部屋には暖房機を新たに設置する。
6・メーターBOXは外部とみなし断熱区画をする。(非暖房室)
7・常時24時間換気システムを新たに設置する。
その際既存のユニットバス、トイレの局所換気扇は撤去として排気口はユニットバス、トイレ、台所のレンジフードの側、玄関の天井に設置して0.5回/hになるように設定する。
また外気取り入れ口(吸気口)を南側、北側、LDの3箇所にに設置する。
●結果→結露は解消!ただ洗濯物を室内で干した場合は北側の窓ガラスの下部に少し発生する程度に改善された。
また玄関の下ステンレスの下枠もモルタルが注入されているためウレタン注入ができず少し結露が出る。
住人からは「
贅沢なクレームなのですが」・・・といわれた内容は
1・換気の排気口からの音が気になる。
2・換気システムの電気代が月800円前後かかる。
3・少し乾燥気味のようである。
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