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昆寛

昆 寛(コン・ヒロシ)
高性能住宅の熱環境分野に携わって27年、省エネ住宅の工法を開発研究、普及に努めています。
住環境アルテ(代表)、NPO法人環境住宅正会員、住宅エネルギーアセッサー、住宅換気アセッサー、気密測定士として住宅新築、リフォームの熱環境の設計・施工、住環境のトラブルを解決するアドバイザー、特に断熱・気密・結露は得意分野です。
主に東北地方をエリアとしていますが時には全国何処にでもお邪魔します。
その他
別館ブログ/HP
自然に魅せられるブログ
youtube希林舘自然クラブJr
youtube希林舘自然クラブ
希林舘自然クラブ
(天然山菜、きのこ直販)
の代表。


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引き違い窓を熱カメラで検証!

最近、高断熱・高気密住宅に使われる窓にはプラスチック製のペアガラスにはアルゴンガス入りのガラスが標準として普及しつつあります。
(S社のカタログによるデーターではArLow-E K値=1.5w/㎡・k、ただし引違いではk値=1.74w/㎡・k になっています。)

写真はS社の引き違い窓でペアガラスArLow- k値=1.74w/㎡・kの断熱性能を前日にハニカムスクリーンで閉じた状態から翌日に開けて1時間後に赤外線サーモグラフィ(熱カメラ)で見てみました。

写真はプラスチック窓のの上枠部分です。
指を指している部分は上枠の召し合わせのレールの部分になります。

気密を確保するためにゴムパッキン、隙間隠しのモヘアがついていますが可動する箇所なので・・どうしても小さな隙間が生じます。
その部分の表面温度が低いことがよくわかります。

ハニカムスクリーンで室内の温度が遮断されたため外気に影響され隙間の周辺、特に下に向かって冷気が流れ表面温度を下げています。

この時の外気温は-4℃で室内の中央温度は20℃ですが窓廻りの額縁、壁、天井は22℃前後です。
サッシの上枠、縦枠の表面温度は17℃前後、指を指している部分と召し合わせの部分は11.7℃になっています。ガラス面は19℃前後です。

さらに、窓の下の方を見ると↓

これは引き違い窓の下枠の部分です。
外気温に影響されて召し合わせ、下枠、下框、下レールなどは11.7℃前後、ガラスの下部は上部の表面温度より低く18℃で下框との境部分は14℃前後の表面温度になっています。

1時間後の状態での表面温度ですからハニカムスクリーンが閉じている状態では窓廻りの表面温度はさらに降下していたことが結露の様子で判断されます。
(現状ではガラスと下框の境には結露が出ています。)

過去の記事にハニカムサーモスクリーンによる結露の質問がありましたが・・・その回答に「結露は発生します」でした。
そのことが赤外線サーモグラフィ(熱カメラ)によって確認されます。

ちなみにサッシの内側に遮蔽するカーテンとかブラインドとかハニカムスクリーンがない場所(この現場では)のガラスの全体の表面温度は平均18℃前後になっていました。

従来のペアガラスLow-E K値=2.33w/㎡・kと比べると1.5倍の高い断熱性能を持っている引き違い窓ですが、熱損失係数(Q値)の性能を高め、Q1住宅クラスの高性能な住宅にしようとすると窓のK値が1.0w/㎡・k以下のサッシを設置するか、できれば(使い勝手は云々は別として)引き違い窓はできるだけ減らして計画したいものです。
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中古を買ってリノベーション

繊維系断熱材のカットマシン

気密・断熱施工方法(マニュアル)といえば施工業者に必要なもので一般ユーザーさんにとっては関係のないものに思われがちですが、高性能住宅を目指すのであれば自分の家の新築には断熱・気密のプロの眼を養うために「気密の取り方のチェックポイント」を学びましよう!

全室暖房のランニングコストを抑える方法で最も重要なポイントは断熱・気密の施工精度にかかります。

この二つの技術がなければ、全室暖房はただの贅沢品になってしまいます。


写真は充填断熱(グラスウール)の施工例です。
少し遠くから眺めるととても丁寧に施工しているように思えます。

繊維系の断熱材は発泡系プラスチック断熱材に比べて廉価で高気密・高断熱住宅でなくても一般的に最も多く使用されています。




しかし、施工された部分に近づいて見ると意外に多いのが写真のようなちょとした隙間です。
繊維系の断熱材は特に施工の技術が必要とされます。
隙間なく、均一の密度になるように詰め、くしゃくしゃ・ぎゅうぎゅうは禁止です。
ふわふわと隙間なく入れることが大切です。

写真の施工ミス?は単純な寸法通りに切断されなかったことが原因です。
このように隙間が出るような場合には端材をフワフワの状態してカッターの刃で詰め込みます。
この時に注意しなければならないのは
表面だけに詰めるのではなくタイベックあるいは合板までの奥に詰め込むことが大切です。

この状態(隙間がある)で内装が仕上がると当然この部分には内部結露に侵される危険がありますので気をつけましょう。

写真のように切断ミスの原因は規格の断熱材をスケール(巻尺)で切断する寸法を決めて定規を使わずカッターで切断することが多いため・・・
に左右均等の長さにならないのが原因。

そこで左右均等に切断できる繊維系断熱材のカットマシンの紹介です。
そのカットマシンはこちら↓
カットマシンというと機械のように思われますが
実は現場にある材料を使っての手作りの切断機なのです。(大工さんの知恵です。)

①土台あるいは柱の切れ端を土台にして両脇には合板をビスで止めます。(たったこれだけです。)






②次に繊維系断熱材を挟みます。









③必要とする長さをスケールで測り切断面を合板の端に合わせます。









④次に「重し」として土台、柱の切れ端に取っ手として角材の切れ端を上につけます。









⑤上から見るとこんな状態になります。









⑥それからその「重し」に手で断熱材をつぶすように押し込みます。






⑦それから合板の端に合わせてカッターで断熱材を切断します。
断熱材は圧縮されて厚みが薄くなっているのでとても切断が容易です。
切断面も真っ直ぐでとても綺麗に仕上がります。
切断寸法のポイントは必要とする寸法に10mm程度長くします。

⑧切断完了です。
「重し」から手を離すと断熱材の復元力で元に戻ります。
これで・・・切断ミスを防ぐことができます。


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外断熱の賃貸がある!

基礎断熱の誤った施工

気密・断熱施工方法(マニュアル)といえば施工業者に必要なもので一般ユーザーさんにとっては関係のないものに思われがちですが、高性能住宅を目指すのであれば自分の家の新築には断熱・気密のプロの眼を養うために「気密の取り方のチェックポイント」を学びましょう。

今まで床断熱を基本とする工務店さんが床断熱をやめて基礎断熱にすると気密性能を0.5cm2/m〜1.0cm2/m2の性能をUPさせることができるようになります。
従来の床断熱方法で気密化を図ろうとすると
例えば①床から貫通する給排水管とか暖房の配管材②床下点検口の気密処理③ユニットバス廻りの気密施工④床の間仕切り間の気流止め先張りシート⑤玄関の土間部分の周囲の土台廻りなど多くの気密処理をする箇所が増えてきます。
当然、気密箇所が増えることは、それだけ施工ミスが多くなります。

一方、基礎断熱は土台廻りの土台と布基礎の外周壁の気密化を意識することで床断熱の煩雑な床廻りの気密施工から解放されるのでとても合理化ができ気密性能もUPします。

基礎断熱断熱では気密化に意識する箇所が少ないので、余程のことががなければ施工ミスは生まれません。

ところが・・・施工指導に行っている現場で・・・
その余程でないことが起こってしまった基礎断熱の施工があったのです。

下図は玄関(左側が外部、右側が玄関の内部)ドアの断面図です。
ピンク色は断熱材で基礎断熱の場合の玄関付近はこのような納まりになるのが一般的です。

ところが
この基礎断熱の断面図と異なった納まりで玄関廻りの基礎施工になっているのを発見したのです。

若し、気がつかず家が完成され引き渡しされた場合には以前にUPした「 同じオール電化住宅なのに家(うち)は何故寒い?」というクレームどころでない欠陥住宅となるかもしれないのです。
その誤った施工とは?↓こちら
①左上の写真の→×印部分は玄関戸がつく場所です。
ピンク色になっている部分は基礎断熱がされている部分です。

この断熱の仕方は室内に非暖房室を作る場合の基礎断熱の方法です。
しかし、この部分は室内側になるので誤った施工になっているのです。

②左下写真はコナー部を拡大したもの。
→×は玄関戸がつく位置です。
問題はこの部分です。
この玄関戸がつく位置は外部に接する部分なので・・・この位置に基礎断熱の断熱材が収まっていなければなりません。

それが外部のポーチと内部の玄関内は断熱材がなく外部のポーチと通じているため熱橋になっています。
これでは玄関内はいくら全室暖房住宅でも暖かくならず、玄関戸に結露が発生する可能性があり欠陥住宅としてクレームになる可能性があります。

この解決策としては→×の部分のコンクリートをハツって改めて規定の断熱材を入れて熱橋を遮断することで欠陥防止をします。(この現場ではスタイロフォームⅢ種の50mm)
※参考
リフォームで玄関廻りを断熱リフォームをする場合には、既存の玄関内のタイルとコンクリートをハツッて断熱材を敷きこんで、今回の誤った施工のように立ち上がりを断熱材を貼り付けて玄関の土間及び立ち上がり周囲からの熱橋をカットして冷気対策をします。
その断熱リフォーム例は→http://blog.smatch.jp/dannetu/archive/8
http://blog.smatch.jp/dannetu/archive/9#BlogEntryExtend

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高気密なマンション

気密住宅の気密型ポストの作り方

高性能住宅は高い断熱性と高い気密性が基本なので
外壁側(気密断熱層)につけるオプション部材は極力気密断熱性能が高いものをつけたいものです。
しかし、
要求されるものが市販されていない場合は現場で加工して設置する必要があります。

例えば
郵便、新聞受けポストの気密・断熱型の性能の高いものは知る限りでは市販されていません。
類似品の場合は気密型であっても断熱性が劣ったり、反対に断熱性が高いいが気密性は低いなど両方の性能をカバーできるいい商品が見当たりません。

そんな時には下図のように
現場で加工することで郵便ポストを独立型ではなく壁に一体型として設置することができます。

納まり図は
充填断熱の納まりですすが外張り断熱でも基本的には同じです。
(但し、納まり図はイメージ図ですので詳細の納まり図は記載されていません。正式には別途制作・加工図が必要です。)



出典:(社)北海道住宅リフォームセンター(北方型住宅の熱環境計画)

①左図(断熱戸)の場合は室内側に断熱扉を建具屋さんに作ってもらい開閉する扉の周囲には気密パッキンを取り付けて締め付けハンドルをつけます。
扉の断熱材は薄くて断熱性能が高いものを使います。

②中央図(内窓型)の場合にはポストの中に新聞、郵便物が来ているか確認できるようにガラス戸にします。
当然ガラス戸は最低LOE−Wガラスを使うなどを使います。
ガラス戸するとコールドドラフトに悩まされる箇所なのでこのポストも暖房計画の中に取り入れる工夫が必要です。



③右図(BOX型)の場合は発砲系プラスチック板の断熱材でBOX状にすることで断熱・気密性能を上げています。
尚且つ、
BOX内に新聞、郵便物が来ているか気密型の小窓で確認しやすくする工夫をしています。

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住まいにこだわる!

施工精度で決まるんですQ 値は!その3

設計図から熱損失係数(Q値)が計算されると暖冷房負荷が(あるいは燃費のランニングコストも)計算ができ年間の暖冷房費のランニングコストのシュミレーションができるようになります。

しかし
貴方の家の計算上のQ値は次世代省エネ基準の○○地域の○○W/㎡℃をクリアしているかもしれませんが・・・そうでないかもしれません。
そうでないかも・・・の理由には

下の写真のような例があるからです。

これは外断熱仕様のの基礎の部分です。
壁の外断熱用の断熱材と基礎の断熱材の間に隙間があり土台部分の半分が露出しています。

所謂、
外張り断熱の欠損です。
工務店の設計士から熱計算の方法を伺うと木部が露出しないようにすっぽり断熱材で覆われらた施工での計算といいますが実施工では写真のように欠損になっていて設計と現場での食い違いが見られます。

「内断熱のGW工法も柱、土台等が同じようになっているので問題はない!」と現場監督の言い分ですが熱的計算には内断熱と外断熱とでは計算方法が違ってきます。

このような場合の熱計算は
熱橋を含む熱貫流率を考えて計算しなければなりません。
例えば当然ですが土台の部分は断熱材がない土台だけの熱貫流率と土台+断熱材の熱貫流率は違うからで・・・
この部分は個別に計算することで正しいQ値を算出できるようになります。

次世代省エネ基準の熱損失係数の基準では「熱橋を含む熱貫流率の計算」では在来木造工法,枠組み壁工法などの熱橋の部材間隔と形状が単純な場合には各部位の実質熱貫流率は平均熱貫流率とほぼ等しいと考えることができることから計算を簡易にするために熱橋面積比率が表として示されています。
その比率を使用することで計算を容易にしています。

※この現場では上記の説明をして設計通りに隙間には断熱材を外張り補修をし、隙間には一液性のウレタンでさらに断熱気密補修をしました。

気密性能が抜群にいい超気密住宅が増えてきたことは大変喜ばしいことですが断熱の未熟な施工の現場がけっこう見られるので丁寧に施工、チェックをして高性能な住宅を建てたいもの、あるいは建ててもらいたいものです。
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住まいにこだわる!

施工精度で決まるんですQ値は!

建築図面から熱損失係数(Q値)が計算されると暖冷房負荷が(あるいは燃費のランニングコストも)算出できるようになります。

しかし、
そのQ値が正しくなかった場合にはどんなことが問題になるのでしょうか?
貴方の家の計算上のQ値は次世代省エネ基準の○○地域の○○W/㎡℃をクリヤしていても・・・実際はそうでないかもしれません。
そうでなかった場合には暖冷房負荷計算は「絵にかいた餅」になってしまい暖冷房のランニングコストも適当な数字となってしまいます。
そうでなかった場合の方が多くあるためほとんどの施工業者はQ値は提示しても暖冷房負荷計算は提示しないのが現状です。

では、
暖冷房の負荷計算は誰がするのか?というと設備業者にお任せすることになります。
依頼された設備業者は暖冷房能力不足で寒い!暑い!がないような能力をプラスして設置することになります。

何故、
プラスするかというと依頼された施工業者の施工精度は事前にはわからないからです。

結果!
思ったより暖冷房費がかかりすぎることを経験することになります。

そうならないためには断熱材の施工精度をあげることが重要になります。

写真は壁の中のGWの施工状態です。[綺麗に入っていませんですね!)
このような施工精度はけっこう多く見られるのです。




その結果はどうなるかというと下図をご覧ください。
施工精度でこんなに断熱材のK値が悪変化してしまいます。
上の写真の施工精度は下図と見比べると・・・・
なんと・・・熱貫流流率は0.314Kcal/㎡h℃が→0.376Kcal/㎡h℃に断熱性能が落ちてしまいます。100mmのGWに換算すると84mmの断熱性能しかないことになります。


気密性能であれば気密試験の内装仕上げ前の仮測定で欠損を発見、修正は可能ですが断熱材の場合のチェックは目視しかありません。

※充填断熱(内断熱)の施工精度をサンプルにあげましたが外張断熱(外断熱)の場合には厚さのミスはありませんがジョイント部分の隙間欠損がそのまま気密テープで塞がれるため目視ではわからなくなります。
そのため気密テープで施工する前に目視チェックが必要になります。

●Q値は施工精度で判断する必要がありますよ!




見学時にチェックするポイントとは?

断熱の目的は燃費を減らすためではない!?

今さら、断熱の話かよ!・・と言われそうですが
断熱する意味はどういうことなのか?
復習してみましょう?

答えを言ってしまえば、気密化と同様に
「快適な室内環境を作る。」ことが目的であって結果として省エネルギーが達成できるのです。

断熱材は、暖冷房の燃費を減らすことが最終目的ではないのです

快適な室内環境は
断熱したり、気密化をして室温を保持するだけではありません。

断熱材を使用する本来の意味は・・・・?
室温と同じ体感温度にすることが目的とされます。

冬の暖房時には
断熱は天井、壁、床、窓などの表面温度を上げてやることが目的です。

例えば、昔の無断熱の住宅の場合の外壁の表面温度は外気温が-10℃の時には室内温度が10℃くらですが、これだと天井、壁、床からは冷たい輻射熱が生じてとても・・・その感覚は冷たいタイルのお風呂に入る時のあのゾクゾクする・・・あの肌寒さを感じます。

一方
室温を20℃になると体感温度は15℃くらいになりますが
これでも床は冷たいので・・お風呂に入るにはサワサワという肌寒さを覚悟しなければなりません。
(体感温度は室温+周壁を足して2で割った値とされます。あるいは場所によっては窓などを足して3で割ります。)

実は無断熱の住宅の場合には
体感温度を20℃以上に感じるためには室温を30℃以上にしなければ20℃に感じないのです。

ところが
きっちり、隙間なく断熱されると天井、壁、床の表面温度がほぼ室温と同じ環境になります。

一般的な100mmのグラスウール断熱の場合は壁の表面温度は19℃以上で床は19.5℃以上になり、快適な室内環境が得ることができます。

●断熱材の効果が発揮されない施工例
また、断熱材をきちんと充填しても・・・やはり気密化をしないと天井、壁、床の隙間から冷気が走り抜けます。
これではいくら断熱材のK値がよくても本来の断熱効果が発揮されません。

断熱材はそのものの素材が断熱性能を持っているのではなく乾燥した空気(静止空気)を色んな方法で閉じ込めることで熱を伝えづらくしています。

ペアガラスは、僅か12mmの静止空気ですが空気が動かないために高い断熱性能を発揮します。

このように
断熱材は体感温度を上げるために必要なのですが、隙間なくきちんとした施工の上で、断熱材の静止空気を動かさない工夫・・(気密化施工)がとても大事なことです。

最近、気密が超がつくほどの気密住宅であっても結露とか暖房費が思ったよりかかる原因にはきちんとした断熱の施工がされていないことにあります
(隙間であれば気密試験である程度カバーできますが、断熱の施工状況の試験方法は確立されていないので目視に頼るしかありません。

断熱と気密化は常に表裏一体の関係にあります。

冷輻射による不快ゾーン

ガラスの種類によって冷輻射による不快ゾーンが様々です。
これまでの単板ガラスの暮らしでは、結露はもちろんんこと、窓辺から冷気を感じる冷放射現象も起こり放題です。
コールドドラフトによって窓面で生じる冷気がそのまま室内の冷気となってしまいます。
同じ空気層の厚さでもペアガラスと低放射ガラスとでは性能が大分違います。
普通のぺアガラスの場合は窓下に全部冷輻射やコールドドラフトを防ぐパネルラジェータが必要になります。
一方、低放射ガラスの場合は全窓下に設置しなくても冷輻射やコールドドラフトを防ぐことができます。(但し、100%の防止にはなりません。)



ガラスが単板ガラス(3mm厚ガラス)の場合は冷輻射とコールドドラフトでこんなイメージになります。
炬燵と局所石油暖房機を併用しないと寒さとガラスの結露は防ぐことができません。


これは普通のペアガラスの場合の冷輻射、コールドドラフトのイメージです。
窓の側にいるとコールドドラフトで寒さを感じます。
そこで窓下にパネルラジェータの設置をすることで快適な住環境に変わります。





これは低放射ガラスを使った場合の冷輻射、コールドドラフトのイメージです。
窓辺の寒さは余程ガラス面に近づけないと寒さを感じません。
そのため、少ないパネルラジェータで快適な住環境を得ることができます。




注意:ただし、窓の断熱性能だけを上げずに壁、天井、床の断熱性能のバランスを考えながら選択するべきです。
最近、壁、天井、床の断熱性能よりも窓ガラスの断熱性能が上回る家もありますが、むしろ壁、天井、床と窓ガラスが同程度の断熱性能か、低い断熱性能の方が住環境のメンテナンスの面では大事なことです。

何故なら・・

結露は家の中で一番断熱性能が弱い部分に発生しやすいので、窓の断熱性能が壁、天井、床より高い場合は、その結露は壁の中、天井の中、床の中に発生してしまいます。窓面で結露が発生する場合は目視で結露が確認でき改善方法を考えることができますが壁、天井、床の中では結露が発生している場合は床下にカビが生えたとか等大問題にならないとわからないからです。
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・湿気対策

寒さは発生源で絶つ!

室温が20℃で外気温が-10℃であっても、100mm程度の断熱材をきちんと施工したとすると、壁や床、天井の表面温度は室温に近い温度になります。
冬の窓際はそれに比べて複層ガラスであっても表面温度は10℃くらいという低さになります。
気密部材によって高気密にして隙間を防ぐことができてもコールドドラフトや放射冷却が寒さとなります。

最も効果的なのが窓下につけるパネルラジェターです。
ラジェーターの上昇気流がコールドドタフトをくいとめ、表面からの放射熱が放射冷却を打ち消してくれます。
コールドドラフトは暖気に出会うまで床を這っていきます。
暖房器具と窓を繋ぐ線はいわば冷気の通り道になっています。
寒さは元から絶つに限ります。
コールドドラフトを防ぐ上昇気流は床暖房ではつくれません。
できれば
大きい窓だけでもパネルラジェータで補助できるようにしたいものです。

床面までのカーテンでもある程度のコールドドラフト防止にはなりますが、カーテンや障子はあくまで目隠しです。
冷気を防ぐつもりで使うべきではありません。

カーテンや障子は窓との間に冷気が溜まり、結露が起こりやすくなります。
少し、冷たさが感じるかもしれませんがカーテンの代わりにブラインドとかロールカーテンにすると適度な温度が得られるので窓面の結露を防ぐ役割があります。
障子の場合は写真のように、予め上下にスリットを作っておくことで窓面の結露を防ぐことができます。

予算の関係からも全窓にパネルラジェータを取り付けるわけにはいきません。
そこで
複層ガラスではなく低放射ガラスを使うようにすると、室温が20℃で湿度が50%であれば結露することはありません。




寒さの発生源のほとんどは窓ですから
このように低放射ガラスを使い、できるだけ窓下にパネルラジェータを設置することで寒さと結露を防ぐことができます。



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高性能住宅を熱カメラで見る。

house現場名は平成8年に完成したK宅(Ⅱ地域)

熱損失係数(Q値)1.4W/m2・Kで
次世代省エネ基準のⅠ地域の1.6W/m2・Kより熱ロスが少ない値になっています。
気密性能(C値)は0.2cm2/m2で
次世代省エネ基準の2.0cm2/m2より小さい値になっています。


(外気温は−5.1℃ /室内温度は21.3℃の条件で外部から測定)

sun朝日が当たる直前
つまり日中外壁に日差しによる熱の影響を受けない状況での測定の結果がこれ!

黄色い部分が開口部(窓:Low-Eガラス)で室内の熱が外部に放射されていることがわかります。
下の赤い点は車のエンジンの熱、上の写真で右側の車に尾灯がついたように見えますがカメラのフラッシュが反射したものです。

屋根の軒天廻り、基礎廻り付近、外壁は漏気による熱が少ないことがわかり断熱性能が高いことを証明できる画像となっています。


この写真は北側コーナー部分を撮影したものです。

左の黄色い部分が
開口部(LOW-E+ステンドガラス)で右側が(LOW−Eガラス)
横に赤い部分が温水パネルヒータです。
パネルヒーターの表面温度は33℃くらいになっていて窓からのコールドドラフトを緩和させながら室温21.3℃に保っています。

次世代省エネ基準をクリアする断熱のなせる業です。
(熱画像での下の赤い部分は梁に設置されている照明器具の熱源です)

●開口部(窓)の断熱性能が
壁の断熱性能に近づくと全体がムラなく同一色になっていきます。
熱カメラで見ることで人間の眼に見えない不思議な熱の世界が見ることができます。
なによりもごまかしが利かない断熱の施工の良し悪しがよく見えます。

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断熱と気密の関係

断熱と気密は切っても切れない間柄です。
気密層は冷気の侵入を防ぐ役割の他、もう一つ大事な役割を持っています。
それは防湿層としての役割です。
室内で発生する湿気が壁の中に入り、そこで結露が起こると、構造体に腐朽菌に侵される危険性があります。
そこで
室内の湿気が壁の中に入り込んで悪さをしないようにバリアとして室内側に施されるのです。
気密層はポリエチレンフィルムなどを用いるので、それだけではビニールハウスで暖房しているようなもので当然結露が起こります。
そこで、その結露を抑えるのが断熱材の役割です。

全室暖房でなくとも断熱材で室内の結露を防ぐことができます。
ただし、とてつもない厚さが要求されます。
その反面断熱材が厚くなればなるほど、内部結露が起こりやすくなります。
外側に行くほど外気温に近づいていくためです。
断熱・気密・全室暖房は本来分けて考えてはいけないのです。
しかし
気密化を図ることで、呼吸や燃焼による空気の汚れや、水蒸気なども室内から排出できません。

ですから、室内の空気を燃焼させ、汚れた空気と水蒸気を室内に戻す開放型の石油ストーブやファンヒータ以外の暖房器を使用します。
さらに、家の大きさや家族構成、ライフスタイルに合わせて換気計画を組み、新鮮な空気を確保します。
新鮮な空気が何処から入り、何処へ抜けていくか、計画を立てて空気の出入り口を決めてやるのです。

機械換気による寒気システムの場合は給気口にフィルターがついています。
そのため、外から侵入してくる有害物質を除いたクリーンな空気を取り込むことができるので、アレルギーの症状が軽くなったという話もあります。
気密性が悪い家では逆にこの計画が立てれません。

例えば、気密性が悪い家の場合はトイレでファンを回したとき、コーナー部分や建具の取り付け周囲から空気を取り入れたり、隙間同士でダイレクトに換気を行っています。

全室暖房・断熱・気密・換気を整えた住宅のこだわりは、家を建てる上で必ず持つべきです。
どれかをないがしろにすれば、その家の性能バランスを崩して用をなしません。
気密層が途切れていたり、断熱材がたるんでいるような中途半端な施工では、結露の被害を助長することになり、省エネルギー効果も減少。
まったく目的と反対な環境をつくってしまいかねないのです。

このように
断熱と気密の関係は切って切れない関係にあるのです。


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・湿気対策

貴方の家の暖房負荷を求める!

家を建てる時には暖房器は何にするかは決めていますか?
床暖房か、蓄熱暖房機か、パネルヒーターかFFヒーターかどれかに!

しかし

その自分が住む家の暖房の熱負荷はどのくらいあるのかを
知っている人は少ないのではないでしょうか?

設計者、施工業者でさえも、知っている人はそう多くはないと思います。

何故なら

暖房メーカーか設備屋さんに(どのくらいの能力の暖房器をつけるか、わからないけれど・・・)一切お任せしているからです。

イニシャルコストには興味はあってもランニングコストには何故か無関心が多いのです。
引き渡し時には取扱説明があっても暖冷房のランニングコストの説明を受けることはないと思います。

又、暖房の設備屋さんもランニングコストを問われても答えることは非常に難しいのだと思います。

何故なら!!

住宅の気密性能、断熱性能がわからないからなのです。
気密性能C値は気密試験をしなければわかりません。
又、断熱性能Q値は熱計算をしなければ答えが出てきません。
住宅1棟1棟同じ床面積があっても窓の大きさ、数量で違った値が出てきます。
その他に断熱材の種類、厚さによっても違ってきます。
又、内断熱か外断熱かでも床面積が同じでも断熱、気密区画の容積が違います。
また、床断熱か基礎断熱かでも違ってきます。

このように、
少し違った仕様になるだけで熱損失係数Q値は変化してしまうので1棟1棟計算しなければわからないのです。

熱負荷とは、家の構造体上での熱の侵入や流出、人体、設備などからの熱、そして換気などを足し引きした上で、不足分を補うための暖房器をどれだけの能力のものを必要とするのかを表すものです。

今では

こういった熱環境の計算をしてくれるパソコンソフトが開発されています。
安いものではないので一般の方が持つ必要がありません。

しかし、ラッキーにも施工を依頼する工務店がソフトを持っていれば、予算のかけ方もあれこれと考えることができます。

ソフトによりますが、立地場所の方位、開口部面積、使用断熱材など建てる時の様々なデーターをインプットしていくと、熱損失係数や予想のランニングコストを計算してくれます。

例えば、
灯油の場合、年間の消費量はドラム缶で○○本に抑えるためにはどのくらいの性能にすればいいのか、窓を大きくしたい場合は、どれだけの熱の負荷になるのかが知ることができます。

その結果が例えば、あまりにも灯油消費量がかかるとなれば、断熱材をもう少し厚くするとか、窓を小さくするとか、逆に窓を3重窓にするとか…等、自分が求める住宅に応じて、優先すべきところ、妥協できるところなどバランスを取りながら、変更していくことができます。

数値をインプットしていけば、勝手に計算してくれるので、施工業者にとっても便利です。
次世代省エネルギー基準判定も予め備えていて合否を出してくれるものもあります。

住宅も車のように性能を見て購入できる時代がくるかもしれません。
最近では住宅の熱計算書、気密測定結果報告書、換気の風量測定結果報告書、
の他に暖冷房のランニングコストがいくらか・・・を提示してくれる施工業者も増えてきました。

そんな住宅を科学的に計画し、建ててくれる建築士、施工業者に眼を向けましょう!

参考:熱計算ソフト①SMASH省エネ判断サーモカル


オール電化住宅に出窓は厳禁!

ここは外断熱工法のオール電化住宅を意識して建てられている住宅です。
その住宅に気密測定をするためにS工務店さんにお邪魔しました。

このS工務店さんとは2回目の気密測定のお付き合いですが施工がとても丁寧な大工さんで前回の気密は0.2cm2/m2の性能でした。

しかし

残念なことに写真のように既製品の出窓が設置されています。

何が残念か?・・というと
既製品の出窓はオール電化住宅と言われる高断熱・高気密住宅にには向かない商品なのです。

一般的に既製品の出窓の屋根の断熱はウレタン材で底板部分はグラスウール10kg/m3品50mm程度の厚さが入っており、オール電化住宅(高断熱・高気密)に使われるには非常に断熱性能が悪く隙間があって気密性能も低いのです。。

それでなくても、出窓の場合は室内空気が滞留しやすい所なので湿気がある場合は上手く排出されず表面結露が出やすい環境(場所)なのです。
それでは、オール電化住宅には本当に出窓は厳禁なのか?
というと・・・い〜え!方法はあります。

それは既製品の出窓ではなくコーナー出窓(屋根、底板がないサッシのみ)を使うのです。
これだと屋根と壁は現場で作ることになります。

外断熱工法であればその地域仕様の厚さの断熱材でスッポリくるめばいいのです。
尚且つ、底板の下部には室内の空気が循環するようにスリットを設けることで冬には出窓からのコールドドラフトを防止すると同時に表面結露も防ぐことができるのです。

リビングや、台所、浴室などの窓を出窓にすると、明るくなり、観葉植物や、小物など飾ることで素敵な空間を演出することができて嬉しいものですがオール電化住宅を望むのであれば特に注意した箇所です。

※若し、既製品の出窓を使うのであれば、底板の部分のグラスウールを取り除いて一液性のウレタンで底板の中を充填して断熱と気密化を図ると良いでしょう。

・オール電化住宅

自然素材の断熱材

今日は秋田の能代に自然素材の断熱材をみてほしいということで・・製造元の㈱ゴショノさんにお邪魔することにしました。

その断熱材が下の写真
「エコプロファイバー」という繊維系の断熱材です。



これ何から作られていると思いますか?

タイトルで自然系断熱材と書いてありますから
想像して下さい!

答えは有名な「秋田杉の皮」なんです。

秋田県は杉の産地として全国で有名で「秋田杉」は建築材料として親しまれています。

しかしその表皮は(杉樹皮)有効利用がなく廃棄物として山林に捨てられるか、莫大な経費をかけて処理されていました。
そこで有効利用として開発され「室内空気汚染物質吸収断熱材」として特許を取得したエコロジーな断熱材として注目を浴びています。
現在秋田県の公的建物には指定建材になっているほど
秋田県では有名ですが全国的には知名度が低いのが現状です。



ドイツとかスイスではこのような木質建材の製造段階で発生した廃材やリサイクル材をボード状に成形してポピュラーな建材として利用されていますが断熱材として利用されるのは珍しいのではないのでしょうか?

自然系断熱材としてセルローズファイバー羊毛等がありますが廃棄されるものを有効利用する断熱材としてはこの「エコプロファイバー」が一番ではないでしょうか?

●公的機関による試験データ(JISA5905905)によれば
熱伝導率(W/m.k):0.042以下
施工密度(g/cm²):0.030±2
ホルムアルデヒド吸着率:91.8%
アンモニア吸着率:92%
耐火性:天然系の防然材で防然処理
耐水性:本体自体に発生があり極めて吸水性が低く、カビの発生防止に有効
害虫防止:杉特有の忌避作用でネズミや害虫を寄せつけない効果がある。

●製造元は㈱ゴショノ

明日は製造過程のレポを含めて詳細にわたって報告できると思います。


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断熱と防蟻の兼用商品

冬の時期は何処かに隠れてしまう「白蟻」ですが
防蟻対策に実体験お奨め材料の紹介です。


「白蟻」が発見された場合は専門業者に依頼調査が一番
防蟻の近道ですがそれなりの金額を覚悟しなければなりません。
そんな時に数千円で購入できて素人でも簡単に
「白蟻」対策ができるという一品です。
(試して見る価値あり商品です。)



写真1・2:
防蟻フォームのカタログ
詳細は→三井化学産資(株)









●作年の夏に防蟻対策を施した現場状況です。











写真3:基礎の立ち上がり(室内側)に羽根蟻の大群です。
写真4:水周りの土台に蟻道(白蟻の通った跡)です。
 









写真5:ハイプレン防蟻フォーム
基礎と土台の隙間と蟻道に吹付け及び注入した状況

写真6:床下の配管周りの隙間にも注入

●結果「白蟻」は住宅内から姿を消しました。
この材料は断熱材のウレタンフォームの中に特殊防蟻材が混入されていて
断熱と防蟻の一石二鳥の商品となります。

白蟻がこのフォームを食べる場合巣の持ち帰るそうですが
その巣の中で死に更に
その死骸を別な白蟻が食べるといった連鎖的に効果を発揮するようです。
若し「白蟻」であれば・・・試して見る価値あり商品です。

専門的に知りたい方は三井化学産資(株)にお問い合わせ下さい。

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内断熱!外断熱!どちらがいいのか?

●写真1
グラスウールの充填工法(内断熱)


一頃は
東北では内断熱工法と外断熱工法がしのぎを削っていた頃がありました。工法の比較ではなくもっぱら繊維系断熱材を内断熱として発砲系プラスチック断熱材を外断熱としての物議です。

(まあ〜今でも少なくはありませんが・・・)

どちらの工法も長所、短所がありあります。
多くの諸先輩の方々がHP,ブログを通じてこのことを詳しく発信してくれています。
環境保護の立場からどちらがいいのか・・
断熱材コストからどちらがいいのか・・・他様々です。

私は過去においてほとんどのの断熱工法に携わってきました。

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在来軸組工法の内断熱と外断熱、2×4工法の内断熱と外断熱、繊維系断熱材が充填された輸入のパネル工法、発泡プラスチック系の断熱材を入れたパネル工法、日本で開発されたパネル工法等です。

すべての工法に長所、短所ありますが「きちんと施工されていれば」温熱環境からみれば高気密高断熱の目的である「住宅の快適化と同時に地球温暖化の防止」ができるため、どの工法も素晴らしいものだと思っています。

ここで考えなければならないのは
「きちんと施工されていれば」の条件なのですが
残念ながら断熱工法の良し悪しで選ぶことはリスクが伴うことを経験しております。

電化製品のように工場で生産されるのであればいいのでしょうが現場で手加工で作るのです。
そのために現場に携わる者が住宅に対する考え方、心構えで決まってしまうといっても過言ではないのです。

もちろんどの工法にするかを決めなければなりませんが色んな長短を比較して自分の考え方とマッチしたら・・・・
「きちんと施工して熱計算、暖冷房負荷計算、気密測定、換気流量測定を提出するハウスメーカー、工務店」を選べばいいのです。

●写真2
の写真はウレタンボード(外断熱)の施工例


その他「断熱気密工事」のコストについて考えてみます。
一般的には断熱材のコストは繊維系断熱材は安く、発砲系プラスチック断熱材は2〜3割程度割高になっています。
そのため価格面からみれば繊維系断熱材を使用した方がよさそうです。
しかし実際に(私の経験からいえば)きちんとした施工をすると材工では同じ位になるのです。

繊維系の断熱施工は
①先張りシート施工
②透湿防水シート施工+タッカー止め+テープ止め
③断熱材入れ
④気密シート張り+タッカー+テープ止め
⑤開口部の気密処理等があります。

一方発砲系断熱材の場合は
①気密パッキン貼り
②断熱材を貼り③気密防水テープを貼る
④開口部の気密処理等があります。

比較すると
繊維系断熱材は=価格が安いが工程が多く気密処理をする部分が多く手間(人工)が多くなり施工日数が多くなります。
一方、
発砲系断熱材の場合は価格が高いが気密処理をする部分が少なく手間(人工)が少なく施工日数が繊維系断熱材に比べて少ないのが特徴です。
こうして実際にかかるコストを計算して見るとほとんど変わらないのが現状です。

●ちなみに私の家は外断熱と内断熱の併用工法になっています。
Q1(Q値=1W/m2)住宅の世界を作ろうとすると繊維系断熱材と発砲系プラスチック断熱材を併用する必要があると思っています。

ブラインドの断熱効果を熱カメラで見る!

ブラインドの効果はあるのか?・・・を熱カメラで検証してみました

写真1は
1Fのリビングから2Fの窓(ブラインドなし)を熱カメラでで撮影したものです。横長に赤い部分はパネルヒーター、右側の丸い黄色い部分は吸気口(パッコン)です。

その吸気口の周囲が薄く緑色になっているのが外気が室内に入ってきているため温度が低い状態を表し、外気が降下しているのがよくわかります。

一方
左の丸い小さい黄色の部分はエアコンのホースを通すための断熱材を貫通した部分。断熱欠損があることをことを示しています。
(実はこの部分は自分がきちんと一液性のウレタンを充填したつもりなのですが・・・
施工ミスであることを正直に教えてくれています。)




以前に
説明しましたが気密性能が1.0cn2/m2前後であればこのように2Fの吸気口から外気が入ってくるのですが2.0cm2/m2を超え始めると吸気口があっても外気が入りが少なく外気が降下するダレがなく丸い黄色の形で表れます。

壁の部分は22.8℃、吸気口(パッコン)の部分は19.5℃、最も弱い部分は(グリーン色)窓ガラスの下端です。額縁の下端でコールドドラフトを防止するためパネルヒータを設置しているのですが空気の流れが溜まりになっています。

その表面温度は16.2℃となっています。
(溜まりの原因は額縁なのですが・・
表面結露がないので気にならない範囲です)

●次に
この窓にブラインドを下げた状態で熱カメラで見ると下の写真のようになりました。

ブラインドがあるのとないのとでは
こんなに大きな断熱効果の違いがあることを教えてくれます。




黄色い部分は
吸気口(パッコン)、エアコンのホース穴は上の写真と同じですがブラインドの下端はグリーン色から黄色に変化しています。
ブラインドの取り付け位置は額縁の面にあるためコールドドラフトの溜りがなくなっためが原因と考えられます。
(ガラス面の結露防止のため額縁とブラインドに少し隙間を開けています。)

その場所の表面温度は21.2℃に上昇しています。

●夏の場合は
外付けブラインドを取り付けることによって暑い外気温がどのくらいカットできるのか眼で検証してみたいものです。
高気密高断熱住宅で
夏の暑さを和らげるため工夫された住宅はここ岩手でも残念ながらそう多くありません。

●日常生活での
ブラインドの使い方は日中はブラインドは開けて夜はブラインドを閉じているのが一般的な使い方です。
日中にブラインドを開けても閉じた状態と同じい性能にしたいものです。
日中の12時間前後は開けた状態ですから熱ロスが大きく(小)省エネです。

トリプルのLOW-Eガラスを使わないと近づかないかも知れません。
トリプルのLOW-Eガラスを使って断熱材をもう少し足すと
Q1住宅(熱損失係数1W/m2・k)の世界にに近づきます。

●Q1住宅は次世代省エネ基準のエネルギーのランニングコストの三分の一から二分の一激減するといわれています。

Q1住宅は現在建築中ですので後日報告できると思います。

熱カメラで見る高性能住宅の世界

house現場名は平成8年に完成したK宅(Ⅱ地域)

熱損失係数(Q値)1.4W/m2・Kで
次世代省エネ基準のⅠ地域の1.6W/m2・Kより熱ロスが少ない値になっています。
気密性能(C値)は0.2cm2/m2で
次世代省エネ基準の2.0cm2/m2より小さい値になっています。


(外気温は−5.1℃ /室内温度は21.3℃の条件で外部から測定)

sun朝日が当たる直前
つまり日中外壁に日差しによる熱の影響を受けない状況での測定の結果がこれ!

黄色い部分が開口部(窓:Low-Eガラス)で室内の熱が外部に放射されていることがわかります。
下の赤い点は車のエンジンの熱、上の写真で右側の車に尾灯がついたように見えますがカメラのフラッシュが反射したものです。

屋根の軒天廻り、基礎廻り付近、外壁は漏気による熱が少ないことがわかり断熱性能が高いことを証明できる画像となっています。


この写真は北側コーナー部分を撮影したものです。

左の黄色い部分が
開口部(LOW-E+ステンドガラス)で右側が(LOW−Eガラス)
横に赤い部分が温水パネルヒータです。
パネルヒーターの表面温度は33℃くらいになっていて窓からのコールドドラフトを緩和させながら室温21.3℃に保っています。

次世代省エネ基準をクリアする断熱のなせる業です。
(熱画像での下の赤い部分は梁に設置されている照明器具の熱源です)

●開口部(窓)の断熱性能が
壁の断熱性能に近づくと全体がムラなく同一色になっていきます。
熱カメラで見ることで人間の眼に見えない不思議な熱の世界が見ることができます。
なによりもごまかしが利かない断熱の施工の良し悪しがよく見えます。



う~ん・・少しは参考になったかな?・・と思った方
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室内気候から考える断熱技術(2)・・・自然の力

■自然の力の冷暖房

断熱気密は器でしかありません。
部屋を快適温度にするためには、暖房や冷房は必要になってきます。
また、機械だけではなく、自然のエネルギーを上手く利用できれば、経済的ですし、自然環境の保全にも効果的です。

暖冷房を考える場合は、最初に自分が建てる家に、どんな熱を環境からもらえるかをチエックします。
東西南北、隣接する家との関係、周囲の自然(木々、川、公園等)、暖房や冷房が必要なのはいつくらいからか?・・・立地条件を生かす工夫を考えます。

夏場、日差しがきつい所は、外でできるだけ緩和できるように庭に落葉樹を植えたり、植物格子を作りツル性の花なんかを植えると、いい環境が得られ、デザイン的にも有機的な暖かみを演出できます。

庭の手入れが苦手な人は、あらかじめ南、西面の庇を深くしたり、簾を設けたり、雨戸を設けたり(断熱雨戸)といった日射を防ぐ方法があります。

冬場はいかに日差しを室内に取り込むかがポイントとなります。
南面の窓を大きくするのが一番効果的なのですが、反面夜にはせっかく取り込んだ熱を逃してしまいます。

これを防ぐには

断熱雨戸をつけるか、冷気防止にパネルヒーターを設置するとGOODです。

■蓄熱体でさらに効果をあげる。

自然の熱は、それだけ有効なのですが、冬の日差しの暖かさを夜までキープできたら、もっと都合がいいことになります。

断熱された空間の建材は大きい小さいの差はありますが、蓄熱することができます。
住宅に使われる建材で比較的に蓄熱量が大きい基礎コンクリートは、まさにうってつけなのです。

冬は太陽の熱を床を通して、蓄熱して、温度が下がってくると放熱をしたり、夏には夜から朝の冷たい熱を蓄熱して、暑い夜は冷たい(温度が室内より低い温度)を放熱します。

しかし

使い方を間違えると逆に凶器になってしまいます。

夏、太陽の日差しをプールサイドのコンクリートのように蓄えてしまえば、涼しくなった夜には放熱して、寝苦しい環境を作ることなってしまいます。
夏はむしろ太陽から隠せるように作らなくてはなりません。

そのためには

基礎の立ち上がりには外部側に断熱材を貼りつけてモルタルで仕上げるのが一般的ですが、最近では意匠性も考えて断熱材と化粧性のある仕上げ材のい一体成形板も販売されているので予算が許せば使うことお勧めいたします。

また、冬には閉じて、夏には外が涼しくなる朝夕には開放し、日中は閉じるといった断熱気密型の換気口があります。

金額的には高くないのでその地域の風の通りを考えて設置すると夏のはさらに涼しさを自然的に取り入れることが可能です。

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室内気候から考える断熱技術(1)

室内の温熱環境と空気の質は
家の断熱、や気密によって大きく左右されます。

この断熱、気密の分野は目視で簡単に見分けることができないためやっかいです。
そのため、建築時からデザインされていなければなりません。
やり直しが難しいだけに、
しっかりと施工することが、快適な環境のデザインに繋がります。

■快適の基本は断熱技術にある。

(盛岡のN邸 設計:四季設計)

●写真はflair高性能でありながらローコスト住宅を実現している。
外断熱仕様でコスト削減のため、
内装(天井、壁)の仕上げなしで施工された例

予め、屋根、壁に構造用合板を貼り、
その上に(外側に)プラスチック系断熱材を外張りしたもの。
暖房はピーエスHRヒーター
換気は第三種換気システムQ値=1.7W/m2・k
隙間相当面積C=0.2cm2/m2

断熱の方法は大きく分けて
内断熱と外断熱の二つがあります。

最近では
Q値1W/m2・Kを目指す住宅では
外内断熱工法(外断熱と充填断熱の複合工法)が注目を浴びています。)
二つの目的はもちろん室内と室外の熱の衡立になって、熱を混ぜない、逃がさないということにあります。
仮に在来の大壁づくりの場合は壁の厚さ105mm〜120mmの厚さ分がデッドスペースになります。

細かくいえば、その分が不経済といえるかもしれません。
ただし、蓄熱体として利用できる上、内装材を後で自分で取り付けることもできるメリットがあります。
あるいは仕上げをせずにそのまま利用したり、壁の厚さ分の隙間を利用して棚をいくつも作ることができます。

暖房、冷房を考えた場合は
内断熱の方が内側にくる構造材が少ないので熱の立ち上がり早いのが特徴で、
外断熱場合は壁の隙間分の容積が少し大きいので暖まるまで時間がかかります。

ある一定の時間が経てばどちらも変わらない環境になります。

内(充填)断熱でも、基礎を外断熱して土間にコンクリートで作れば蓄熱体として利用する方法がとれますし、
外断熱でも敢えて床断熱をすれば少しは立ち上がりを早めることも可能です。

もちろん、ドアや開口部は断熱仕様のものが要求されます。

断熱は気密と一緒でなければ、その暖冷房の効果はかなり落ちてしまいます。
防湿層でもある気密層は、室内の湿気を壁の中に入れて構造材を腐らせないためにも必要なのです。

気密を行えば当然空気の質のためには計画換気が必要となります。

新鮮な外気を計画された給気口から取り入れて、
汚れた空気を一括して排出する計量排気型換気システムか、
新鮮な空気をファンで吸って、強制的にダクトで室内に回し、汚れた空気も一括してファンで排気する熱交換気システムがあります。・・・・・・(続く)

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